2016年 03月 01日
雨の処理も、デザインです。 |
旅行をすると、
軒先から飛び出した横樋から落ちた雨水は、 その下にある、集水ますに落ちます。 雨水の落下位置が、必ずしも一定ではないので、 大きく取られており、そして、 何よりもデザインされています。
ちなみにパリ近郊に経つ、アアルト設計のメゾン・カレの裏庭です。
インナーバルコニーに侵入した雨水を逃がすための雨樋です。 窓を避けながら、縦樋が落ちていきますが、 はたして、この縦樋の位置は、
想定内だったのか、想定外だったのか・・・・ どちらだと思いますか?
ウィーン経済大学の校舎で、 設計は、イギリスの建築家ピータークックの事務所です。
ペーブメントされているので、 路面の雨水をどこかで逃がす必要があります。 路面に水路をさり気なく作り、 そこから、ますに雨水を誘導しています。
意図的なデザインではないにしろ、 美的造形性は保たれていますね。 技術的な処理ですが、 文明ではなく、文化の深さを感じました。
オーストリアのザルツブルグの町並みから、一歩入った一角です。
職業柄、町並みや建物に目がいきます。
そして、さらに雨水の処理方法などについても、気になってしまいます。
日常の住宅設計の中で、
樋の位置やますの位置について、
常に気にしているので、それが習慣化してしまっているのでしょう。
by bleis
| 2016-03-01 14:35
| 建築