2017年 01月 07日
間取り作りの基本 |
住宅の間取りを構成する要素として、
大きく分けて、パブリックゾーンとプライベートゾーン、
この二つのゾーンがあります。
ちなみに、パブリックゾーンとは、LDKなど家族皆が使うスペースで、
プライベートゾーンは、寝室・子供部屋など、特定の個人が専有するスペースです。
この二つのゾーンの関係性を、どのように組み立てるか、
そして、その組み立ての中で、どのような生活動線を作るか、
それが間取り作りの基本となります。
この家は、1階にパブリックゾーンを置き、
2階に、プライベートゾーンを置いています。
そして、下記図面はその1階です。
大きなゾーン分けについては、上下階で分けています。
さて次の課題は、サニタリーゾーンです。
サニタリーゾーン(洗面・浴室)は、
その使い勝手を考えれば、非常に個人的なスペースですが、
どういうわけか、洗面室に洗濯機が置かれることが多く、
そうすると、家事動線の上で、キッチンとの関係性が重んじられ、
パブリックスペースに組み込まれることになってしまいます。
今回の間取りでも、
1階のキッチンから近い位置にサニタリースペースを置きました。
しかし、だからと言って、
プライベートゾーンとまったく関係なく置くことは許されません。
2階から階段を下りてくる、とその横すぐに、
サニタリースペースへの出入り口があります。
そして、次は生活動線ですが、
玄関から裏動線を作ることで、
パブリックスペース(居間食堂)を通らずに、
2階へ行く階段室まで誘導しています。
動線の流れとしては、
玄関→玄関収納→パントリー→キッチンをかすめ→階段室、となります。
想像してみて下さい。
例えば、買い物から帰宅後の動き。
帰宅したら、コートを脱いで、手を洗い・・・・・。
人によってその動き方は様々だと思いますが、
おおむね、今回の裏動線に、無理はないのではないでしょうか・・?
そして最後に、和室の存在です。
和室の使い方には色々とありますが、
例えば、お爺ちゃんやお婆ちゃんが宿泊している。
その際の動き方として、洗面浴室そしてトイレとの関係です。
パブリックゾーンを通らずに、
トイレを含めたサニタリースペースへと直行できます。
住宅とは、たまに行く宿泊施設とは違います。
長く続く日々の生活がスムーズに行なわれることが大切です。
それが、その家の居心地良さにも繋がります。
それには、住生活を考えた間取りの構成が大切となります。
by bleis
| 2017-01-07 11:06
| ブライシュティフトの間取り