2017年 02月 09日
黒のシリーズ |
建物の外観、そして色は、様々な要因から導き出されることになります。
初めて、黒を使った住宅です。 1階と2階外周壁がコンクリート、2階内部と3階が木造です。 コンクリート打放シと相性の良い色は・・・?で悩み、 黒にしました。
構造は鉄骨造で、 1階を朱色のリシン吹き付け仕上げとし、 黒に塗った上部を、浮かしています。
塀が延長し、外壁に絡ませ、左官仕上げとしました。 そしてその上に黒の建物を載せました。 構造は木造なので、傾斜屋根になっています。
商店街に面した、鉄骨造の住宅です。 廻りの四角いファサードの建物に合わせた形態とし、 1階ガレージ廻りをシルバーのスパンドレルとし、 その上に黒を載せました。
外壁の材料は、同材のラムダサイディングですが、 1階廻りとその上では、表面の形状が違います。 形状を違えているので、塗る色も変え、 白の上に黒を載せています。
バス通りに面した、敷地面積13坪に建つ4階建ての住宅です。 構造は鉄骨造で、足下をシルバー色のアルミスパンドレルとし、 その上に、黒を載せています。
左官仕上げとガルバリューム横葺きで構成しています。 ガルバリュームの色はいぶし銀です。
前面道路を含めた周辺の環境、
昼間、その建物への太陽光のあたり方、
その建物の構造や階数、
その地域の空気中の汚れ(排気ガスによる汚れ、運動場等による砂埃・・・)
このように、様々な要因を建て主に説明しつつ、設計者としての意見を伝え、
設計者から行なう幾つかの提案の中から、建て主の方が決定することになります。
ブライシュティフト設計の建物にも、様々な色の建物がありますが、
今日は、黒のシリーズを幾つか紹介します。
建物全てを黒にしてしまうと、
見た目が重く、沈んだ感じの建物になる危険があります。
そこで、見ていただいた建物全て、
足下や1階部分は黒以外の色とし、その上に黒色を載せています。
そうすると、黒いボリュームに浮遊感が生まれます。
黒も艶無しで塗ってしまうと、重い感じが強くなります。
そこで、底艶を持つ塗料や材料としています。
底艶があると、太陽光線のあたり方で乱反射し、
重い感じが無くなり、浮遊感が助長されます。
そして、乱反射しやすいように、
フラットの材ではなく表面に凹凸を持つ材を選んでいます。
黒にすると言っても、様々なことを考えながら、
試行錯誤の結果、ブライシュティフト、黒のシリーズが出来上がっています。
by bleis
| 2017-02-09 12:20
| ブライシュティフト住宅設計