2016年 12月 16日
私(トイレ)の居場所はどこでしょうか・・? |
浴室、洗面室、そしてトイレ等の水回りを称して、サニタリーと呼びます。
この家は、2in1でもなく3in1でもありません。 浴室、洗面脱衣室、トイレが別々になっています。
この家は、それぞれが別々ですが、 トイレに入るには洗面室を経由します。
そしてこの家は、洗面脱衣室とトイレの機能が同居する2in1になっています。
それぞれ機能が違いますので、別物として考えることもできますが、
入浴する際には脱衣をすることになるので、脱衣室が必要になります。
しかし、標準的な現代住宅では、脱衣室だけを設けるのは面積的に無駄があり、
洗う、と言う機能を浴室と補完し合う洗面室に、
この脱衣と言う機能を兼用させることになり、
必然的に、浴室と洗面室は繋がることになります。
この洗面室に更にトイレの機能が同居することもあり、
そして更に、浴室と洗面室(トイレ同居)の境の壁が無くなり、
入浴、洗面脱衣、排泄と言った三つの用途が同居してしまうこともあります。
上記、洗面脱衣とトイレの同居を、2in1と言い、


このように見ていくと、トイレの独立性が少しずつ薄れていくことになります。
どのパターンを採用するかは、それぞれ家族の生活の仕方と密接の関係しますので、
一概に何が良いとは言えません。
間取りの全体構成を考える中で、
どのパターンを採用すると間取りがまとまりやすい、と言ったことはありますが。
上記間取り図の中に3in1(浴室、前面脱衣室、トイレの同居)がありませんが、
私の事務所では、3in1の家は設計したことがありません。
海外のホテルに行くと、まず3in1ですが、
日本の入浴方式と、この3in1は、馴染まないと考えます。
入浴時の湿気で便座は湿っぽくなりますし、
壁掛けのタオル、更にはトイレットペーパーなど、全て水分を含んでしまいます。
そして、室内全体が湿っぽくなりますので、
多湿の日本ではカビの発生を誘発することにもなります。
このように、間取りとは、
生活の細々したとした行為を考えながら作ることになります。
by bleis
| 2016-12-16 12:27
| ブライシュティフトの間取り