2017年 05月 16日
まずは、矩形で納める。 |
30数年以上前、まだ林寛治設計事務所で、
スタッフとして働いている頃、


ある家の1階と2階のプランです。 矩形で納めようとすると、日本の住居の原型とも言える、 最も合理的な田の字型プランの変形型になります。
でも、完成した建物は、箱形にしたくありません。
木造であればなおさらのこと、雨水を屋上に貯めないで、 そのまま流すように屋根をつくりたくなります。 そしてできた建物は・・・・
所長のつくったラフプランの微調整をしている中で、
よく言われたことがあります。
プランがなかなか納まらないと、
思わず、その納まらない部分が外に飛び出し、
プランの平面形状に凹凸が生まれてしまいます。
そうすると、まずは、矩形で納めるように努力すること・・・、
と指導を受けました。
ある意味、平面形状に凹凸をつくるのは簡単で、
実は、矩形の中に要求される諸室を、
バランスよく納めることのほうが難しく、
その訓練をすることで、
プランをまとめる力が養われると教えられました。
「三つ子の魂百まで」と言う諺がありますが、
独立して30年以上経つ今でも、プランをつくっていると、
知らず知らずのうちに、矩形の中で納めようと、
頭が手に信号を送ってしまいます。


by bleis
| 2017-05-16 14:21
| ブライシュティフトの間取り